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■ 田中美智子考察

  残念ながら、我々のような一部好事家をのぞけば、榊みちこの知名度は非常に低いといわざるを得ません。同年代の人間に「先日の新年会で榊みちこのセーラー服姿見たぜ！」（実話）と自慢したところで、怪訝な顔をされるのがオチ。余程のマニアでもなければ、榊みちこの名前には反応することはないでしょう。
  ところが新年早々、出版界に異変がおこりました。なんと「榊みちこ」＆「iiyo,iiyo」という甘美な単語が一般誌、それも結構有名な出版社から出ているムックに掲載されたのです。おそらく読者の99%にとっては全く意味のないことですが、ファンにとっては一大事。なんせ、榊みちこ御本人の口癖である「四半世紀前からのファン」どころか、我々は30年も前からのファンだからです。作詞家としてのクレジット以外、誰が21世紀に「榊みちこ」＆「iiyo,iiyo」という活字を新刊本で読めること予想したでしょうか？。我々、榊みちこファンは涙を流して喜ばなければなりません。たとえそれが、『別冊宝島 流行り歌に隠されたタブー事件史〜人・世間・時代に翻弄された昭和歌謡＆Jポップの名曲・名作150』なる怪しげなタイトルの書物で、しかもわずか3行だとしても。

注：中森明菜ネタの中にひっそりと榊みちこが隠れてます。本屋さんで探してみましょう。

文中敬称略。文責：加藤明典

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